離脱率 高い 原因 分析と改善判断の手順

離脱率は高いだけで悪とは限らず、ページの役割と次行動で判断します。

離脱率が高いと「このページは悪いのではないか」と不安になります。しかし、離脱率は単独で良し悪しを決める数字ではありません。問い合わせ完了ページ、購入完了ページ、電話番号確認ページのように、ユーザーの目的が完了するページでは、離脱率が高くても自然です。

一方で、料金ページ、サービスページ、記事ページ、LPなど、本来は次の行動へ進んでほしいページで離脱率が高い場合は、導線、コンテンツ、信頼情報、CTA、ページ速度、流入意図のズレを確認する必要があります。

この記事では、離脱率 高い 原因 分析の実務手順を、離脱率の基本、問題ないページと問題があるページの見分け方、導線確認、コンテンツ改善、次ページ設計、効果測定まで解説します。データ分析全体の考え方は/ga4-how-to-use-complete-guide-2026/もあわせて確認してください。

離脱率の基本

離脱率とは、あるページがセッションの最後のページになった割合を示す指標です。

簡単に言えば、「そのページを見たあと、サイト内の別ページへ進まずに離れた人がどれくらいいるか」を見る数字です。

指標 意味 見るときの注意点
離脱率 そのページを最後にサイトを離れた割合 ページの役割によって評価が変わる
直帰率 最初のページだけを見て離れた割合 入口ページの評価に使いやすい
回遊率 複数ページを見た傾向 記事、サービス比較、検討導線で重要

離脱率は「どこで終わったか」を示す数字です。大切なのは、その終了が自然な完了なのか、途中離脱なのかを見分けることです。

たとえば、問い合わせ完了ページの離脱率が高いのは自然です。ユーザーは目的を達成しているため、そこでサイトを離れても問題はありません。一方、料金ページの離脱率が高く、問い合わせページへの遷移が少ない場合は、価格への不安、比較材料不足、CTAの弱さなどが考えられます。

現場では、離脱率だけを見てページを修正しようとするケースがあります。しかし、本当に見るべきなのは、離脱率、ページの役割、流入元、次に進んでほしいページ、CV貢献の関係です。

高くても問題ないページ

離脱率が高くても問題ないのは、ユーザーの目的がそのページで完了するページです。

つまり、サイト内の次ページへ進まなくても、情報取得や成果行動が完結しているなら、離脱率の高さを過度に気にする必要はありません。

ページ種別 離脱率が高くてもよい理由 確認すべき補助指標
問い合わせ完了ページ CVが完了しているため 完了数、送信エラー、重複送信
購入完了ページ 購入目的を達成しているため 購入数、売上、再購入導線
アクセス・営業時間ページ 必要情報を確認して離れることが多いため 電話クリック、地図クリック、予約遷移
FAQページ 疑問が解決して離脱する場合があるため 問い合わせ遷移、検索行動、滞在時間

たとえば、店舗ビジネスのアクセスページで離脱率が高い場合、ユーザーは住所、営業時間、駐車場、電話番号を確認して来店準備をしている可能性があります。この場合、離脱率を下げることより、地図アプリへのクリック、電話タップ、予約ボタンの利用状況を見る方が実務的です。

また、FAQページで離脱率が高い場合も、内容が十分に解決しているなら悪いとは限りません。ただし、CV前の重要な不安解消ページである場合は、回答の下に「相談する」「資料を見る」「料金を確認する」などの次行動を置く余地があります。

問題があるページの見分け方

問題があるページは、本来次の行動へ進んでほしいのに、そこでユーザーが止まっているページです。

離脱率の高さだけでなく、流入数、CVへの距離、次ページ遷移率、ページの役割を組み合わせて判断します。

問題候補 症状 優先度
サービスページ 閲覧後に料金・事例・問い合わせへ進まない 高い
料金ページ 問い合わせや申込への遷移が少ない 非常に高い
比較・導入事例ページ 検討後のCTAクリックが少ない 高い
記事ページ 検索流入はあるが関連ページへ進まない 中〜高

IBMA式の判断軸は「離脱率 × CVへの近さ × 流入数」です。CVに近く、流入が多く、離脱が高いページから改善します。

たとえば、月間10PVのページで離脱率が90%でも、全体成果への影響は小さいかもしれません。一方、月間3000PVある料金ページで離脱率が高く、問い合わせ遷移が少ないなら、売上への影響は大きくなります。

よくある失敗は、離脱率の高い順に機械的に改善してしまうことです。改善すべき順番は、離脱率の高さではなく、事業成果への影響度で決めます。

導線の確認

導線確認では、ユーザーが次に何をすればよいか、ページ内で迷わず理解できるかを見ます。

離脱率が高いページでは、内容が悪いのではなく、次の行動が見えないだけの場合があります。

確認項目 よくある問題 改善案
CTAの位置 ページ下部にしかない 上部・中部・下部に自然配置する
CTA文言 「送信」「詳しくはこちら」だけで弱い 得られる結果が伝わる文言にする
内部リンク 関連ページへの導線が少ない 料金、事例、FAQ、問い合わせへ接続する
スマホ表示 ボタンが見つけにくい 追従ボタンや余白を調整する

現場で多いのは、PCでは導線が見えているのに、スマホではCTAが遠い、ボタンが小さい、メニューの中に隠れているケースです。Webサイトのアクセスはスマホ比率が高い業種も多いため、スマホで実際にページを開いて確認することが欠かせません。

導線改善では、ユーザーの検討段階に合わせた次ページを用意します。記事ページからいきなり問い合わせへ誘導するのが強すぎる場合は、関連事例、チェックリスト、料金の考え方、無料資料などを挟むと自然です。

コンテンツ改善

コンテンツ改善では、ユーザーがそのページで知りたいこと、比較したいこと、不安に感じることに答えられているかを確認します。

離脱率が高い原因は、文章量不足ではなく、検索意図や検討段階とのズレであることが多いです。

改善領域 不足しやすい内容 追加すべき要素
結論 何が言いたいページか分からない 冒頭に結論と対象読者を明記する
比較情報 他サービスとの違いが分からない 比較表、向き不向き、選び方を入れる
信頼情報 誰が提供しているか不明 実績、事例、著者情報、運営者情報を入れる
不安解消 費用、流れ、失敗時の対応が不明 FAQ、利用手順、注意点、相談前の準備を入れる

良いコンテンツは、読者に「次に何を確認すればよいか」まで示します。情報提供だけで終わると、成果ページへ進む理由が弱くなります。

たとえば、料金ページで離脱が高い場合、金額が高いから離脱しているとは限りません。プランの違いが分からない、追加費用が不安、どのプランを選べばよいか分からない、相談すると強く営業されそう、といった心理的な不安が原因の場合もあります。

この場合、価格を下げる前に「おすすめプラン診断」「目的別の選び方」「初回相談で確認できること」「契約前に確認すべき注意点」を追加する方が、CVに近づくことがあります。

次ページ設計

次ページ設計では、ページを読んだユーザーが自然に進める行動を、検討段階ごとに用意します。

すべてのユーザーを同じ問い合わせページへ誘導するのではなく、温度感に応じて複数の選択肢を設計します。

ユーザー段階 心理状態 次ページ例
情報収集層 まだ課題を整理している 関連記事、チェックリスト、基礎ガイド
比較検討層 選択肢を比べている 料金表、事例、比較表、FAQ
行動直前層 相談や購入を迷っている 問い合わせ、無料相談、予約、申込

記事ページの離脱率が高い場合、読者が満足して離れた可能性もあります。しかし、ビジネス目的のメディアであれば、読者の理解を次の行動につなげる設計が必要です。

たとえば「マーケティング KPIとは」という記事なら、次ページは「KPIツリーの作り方」「管理シートのテンプレート」「データ分析講座」などが自然です。いきなり認定資格の申込だけを置くより、理解段階に合った導線を挟む方がユーザー体験は良くなります。

次ページ設計の基本は、読者の頭の中にある「次に気になること」を先回りして置くことです。運営側が見せたいページではなく、読者が進みたいページを用意します。

効果測定

効果測定では、離脱率だけでなく、次ページ遷移、CTAクリック、CV、商談化まで確認します。

離脱率が下がってもCVが増えなければ、単に回遊が増えただけで成果につながっていない可能性があります。

改善施策 見る指標 判断基準
CTA追加 CTAクリック率、フォーム到達 行動入口が増えたか
内部リンク追加 次ページ遷移、回遊、関連ページ閲覧 検討が深まったか
コンテンツ追記 滞在傾向、スクロール、CV貢献 不安解消につながったか
料金・事例改善 問い合わせ遷移、CVR、商談化率 成果に近い行動が増えたか

IBMA式では、改善前後を「離脱率」「次ページ遷移率」「CVR」の3点で見ます。離脱率だけを下げる施策ではなく、次の成果行動へ進む施策になっているかを判断します。

また、改善内容は必ず記録します。いつ、どのページで、何を変更し、どの指標がどう変わったかを残すことで、次回以降の改善に再現性が生まれます。データ分析は一度きりの作業ではなく、施策と記録を積み重ねる運用です。

よくある質問

離脱率が高いページはすぐ改善すべきですか?

すぐ改善すべきとは限りません。問い合わせ完了ページや購入完了ページなど、目的が完了するページは離脱率が高くても自然です。まずはページの役割、流入数、CVへの距離、次ページ遷移を確認し、事業成果への影響が大きいページから改善しましょう。

離脱率と直帰率はどう違いますか?

離脱率は、そのページがセッションの最後になった割合です。直帰率は、最初の1ページだけを見て離れた割合です。入口ページの評価では直帰率、サイト内のどこでユーザーが止まっているかを見る場合は離脱率が参考になります。

離脱率改善で最初に見るべきポイントは何ですか?

最初に見るべきポイントは、CVに近いページの導線です。料金ページ、サービスページ、事例ページ、フォーム前ページなどで離脱が高い場合、CTA、内部リンク、信頼情報、不安解消、スマホ表示を確認しましょう。離脱率だけでなく、次ページ遷移率とCVRもセットで見ることが重要です。

まとめ

離脱率 高い 原因 分析の基本は、離脱率を単独で悪い数字と決めつけず、ページの役割、流入数、CVへの距離、次ページ遷移を組み合わせて判断することです。高くても問題ないページもあれば、売上や問い合わせに大きく影響する改善優先ページもあります。

まずは、CVに近いページから導線、コンテンツ、信頼情報、CTA、スマホ表示を確認しましょう。そのうえで、次ページ設計を見直し、離脱率だけでなく次ページ遷移率、CTAクリック、CVRまで測定することで、成果につながる改善ができます。

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執筆: IBMA編集部

国際ビジネスマーケティング協会(IBMA)編集部。機関紙「IBMA Journal」の発行、マーケティング実務者向けの教育・民間資格認定を行っています。

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